その1では卵と幼虫、その2では蛹になった様子をお伝えしたアサギマダラですが、今回はいよいよ羽化の様子です。
アサギマダラの蛹は、鮮やかな緑色をしていますが、羽化直前には次第に変色し、成虫の姿が透けて見えるようになります。
だんだん翅の模様がはっきり見えてきます。
5匹が一斉に羽化しました。
翅の模様が鮮やかです。
2年越しで、ようやく成虫の写真を掲載できました。
ところで、アサギマダラは長距離を移動する蝶として知られています。
夏に羽化したアサギマダラは、秋に繁殖するのですが、アサギマダラの幼虫は冬になっても休眠しないため、食草が枯れてしまう寒冷地では越冬することができません。
このため、本州の寒冷地で羽化した個体の多くは、秋になると南下し、温暖な南西諸島や台湾で繁殖します。
冬季に休眠するオオムラサキなどの幼虫は、食草が枯れても越冬することができるので、このような移動の必要がありません。
来年の春には、伊那市にもアサギマダラがまた戻ってくるのでしょうが、それは伊那市で産まれたアサギマダラの子どもたちなのでしょうか?それともどこか他の場所で産まれたアサギマダラの子孫なのでしょうか?
先祖代々同じ場所に戻ってくる、というのもロマンがありますが、涼しい場所を求めて旅に出て、なんとなく居心地のいい場所を見つけて繁殖する、というのも想像すると面白いですね。
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