2013年4月29日月曜日

[本の紹介]河童の妙薬

ごぶさたしております。 本の紹介担当のTです。


今回紹介する本は、「絵本 伊那谷ものがたり」の第2巻「河童の妙薬」です。 河童は、日本の妖怪のなかでも、最もポピュラーな存在で、全国各地に色々な伝承が残っていますが、ここ伊那谷には「河童の妙薬」という昔話が伝わっています。


いたずら河童が、助けられたお礼として痛風の妙薬「かげんとう」の作り方を人間に教える、というお話なのですが、面白いのは、この「かげんとう」が150年もの間、実際に製造・販売され、現在でも薬袋などが残されており、単なる昔話ではなく、いくぶん現実味のある話だというところです。


このシリーズは、漫画家の橋爪まんぷ氏のかわいい挿絵が入っており、お子さまにも読みやすく作られていますが、妖怪や河童にまつわる言い伝えに興味のある方にも是非読んでいただきたい一冊です。
上条書店の店舗でも取り扱っておりますが、遠方にお住まいの方はe-honでもご購入いただけます。


河童の妙薬 絵本伊那谷ものがたり2
著者:小沢さとし, 橋爪まんぷ
出版社:白鳥舎
価格:1,050円

駒ヶ根市にある「おもしろかっぱ館」には、「かげんとう」の薬袋や看板など、この伝承にまつわる資料が収蔵されています。
また、日本酒メーカー「黄桜」のCMでも有名な、小島功さんのイラストをはじめ、河童にまつわる美術品も展示されていますので、興味のある方はこのゴールデンウイークにぜひお立ち寄りください。

駒ヶ根市天竜かっぱ広場 おもしろかっぱ館 http://www.komagane-kappa.jp/


同じシリーズの第1巻「赤い夕顔の花」もぜひどうぞ。

赤い夕顔の花 絵本伊那谷ものがたり1
著者:小沢さとし, 橋爪まんぷ
出版社:白鳥舎
価格:1,050円

また、このシリーズは全10巻刊行される予定ですので、今後も楽しみですね!